せんねん灸セルフケアサポーター・日本不妊カウンセリング学会会員
東洋医学の「三焦」の働き
東洋医学の「三焦」の実態
現代医学では「三焦」という概念は無いです。
「三焦」は東洋医学独特の概念で、現代医学には無いものです。
そのため、「三焦」が今の臓器の何にあたるか、よくわかっていません。候補として挙げられているものは「リンパ管」、「腸管膜」、「間質」、「膵臓」、「働きだけあって実体のないもの」等々です。
東洋医学的な考え方では、胸腹腔の全域に分布する大きな腑を指していて、「上焦」、「中焦」、「下焦」の三つに分けられています。
主な働きとして、
- 水(津液)の通り道
- 気の流れる通路
と言われています。
三焦の位置と働きを個々に見ていくと、
- 「上焦」は、横隔膜より上部で、心(心包)や肺を含みます。そのため、気の昇発と宣散を行います。
- 「中焦」は、横隔膜より下部で、臍(へそ)より上部にあり、脾や胃を含みます。そのため、気血津液を生成します。
- 「下焦」は臍より下部で、腎、膀胱、小腸、大腸、肝を含みます。そのため、糟粕(大便)と尿液の排泄を行います。
現代医学にはない臓腑なのでわかりにくいと思いますが、ざっくり言うと、水分代謝に関わる症状を主っています。
「三焦」に属するツボは23個
三焦は、東洋医学の「陰」と「陽」に分けると、「陽」に属します。
さらに「陽」を分けると、「太陽」、「少陽」、「陽明」の3つになります。
三焦は、手の「少陽」に属していて、23個のツボを有します。
難しい話しになってしまいましたが、「三焦」の性質を持ったツボが23個あり、そのツボもそれぞれ特性を持っています。
今回は、ツボの特性の前に、ツボの名前を列挙します。
- 関衝(かんしょう)
- 液門(えきもん)
- 中渚(ちゅうしょ)
- 陽池(ようち)
- 外関(がいかん)
- 支溝(しこう)
- 会宗(えそう)
- 三陽絡(さんようらく)
- 四瀆(しとく)
- 天井(てんせい)
- 清冷淵(せいれいえん)
- 消濼(しょうれき)
- 臑会(じゅえ)
- 肩髎(けんりょう)
- 天髎(てんりょう)
- 天牖(てんゆう)
- 翳風(えいふう)
- 瘈脈(けいみゃく)
- 顱息(ろそく)
- 角孫(かくそん)
- 耳門(じもん)
- 和髎(わりょう)
- 絲竹空(しちくくう)
三焦に属するツボはそれほど多くありませんが、様々なツボの特性があります。
コメントをお書きください
ranndexi2018@gmail.com (月曜日, 20 3月 2023 00:30)
質問
三焦の23番目のツボの名前はなんですか?
山本鍼灸院です (月曜日, 20 3月 2023 08:50)
ranndexi2018@gmail.com さま
コメントありがとうございます。
23番目のツボの名前は「絲竹空」です。
8番目のツボの「三陽絡」が抜けていたため、番号がずれてしまいました。
ご迷惑をおかけ申し訳ございませんでした。