孔最は、鼻孔に通じており、肺の気を通すのに最も優れているツボなので、「孔最」と命名されました。

ツボの位置は、手のひらを上にして、肘を曲げたときにできる曲がりじわ（尺沢）と、手首（太淵）とを線で結びます。その線上で、肘から約１／３の点のところにあります。

孔最は肺の郄穴（げっけつ）です。

郄穴とは、急性の疾患の際、反応の出やすいツボで、よく効果があるところとして用いられています。

このツボは、郄穴であるとともに、出血性の治療にすぐれていると言われています。

また、肺と大腸は表裏関係にあるため（東洋医学の「肺」の働き参照）、痔の治療にも使用されることがあります。

ツボの作用として

1. 本経の循行部（肩や肘、腕）の痛みや腫れ、麻痺などに使用されることがあります。
2. 頭顔面部の病症として、のどの腫れや痛みに使用されることがあります。
3. 臓腑の病症として、喀血、咳嗽、喘息、熱病で汗が出ないもの（呼吸器系）等に使用されることがあります。
4. その他、痔疾患に使用されることがあります。