せんねん灸セルフケアサポーター・日本不妊カウンセリング学会会員
つわりは妊娠して間もなくあらわれる症状で、悪心、嘔吐などがあらわれます。
食物のにおいを嗅いだだけで気持ちが悪くなる、または食べるとすぐ吐き出すなど、日常生活にも支障が出る場合があります。
つわりの程度は個人差があり、自然に回復する人も少なくないですが、強い場合は妊娠中ずっとつわりに苦しむ人もいます。
また、つわりの原因はまだ解明されていませんが、妊娠による月経停止でホルモンバランスに変化が起きたり、“気”“血”の流れに変化が起きたりして自律神経に乱れた生じます。
その結果、気が高ぶり、胃腸を刺激し、吐き気、嘔吐が生じると言われています。
つわりの症状は、むかつきや吐き気だけではなく、色々な症状があります。
胃や胸がムカムカして吐き気を感じたり、がまんできずに吐いたり、空腹時には吐くものがなくてつらい症状を起こしたりします。
妊娠2~4か月ぐらいで、このような症状が出た時のお腹の赤ちゃんは、まだまだ小さく、それほど栄養を必要としないので、バランスのとれた食事を心がけるよりも、食べたいものを食べられるときにとるようにしてください。
唾液が多くなるのも、つわりの症状のひとつです。
飴や氷でしのぐことができる方もいますが、妊娠中は虫歯にもなりやすいので、飴はシュガーレスタイプのものを選ぶのがよいでしょう。
唾液が大量に出ると、今度は脱水症状にも気を付けなければなりません。少量の水をこまめに補給してください。
無性に眠くなる、というのはつわりのひとつ、というよりは妊娠初期の症状のひとつです。
今が一番眠れる時です。我慢せずに自由に寝てください。
常に口の中に何かがないと気持ち悪くなる症状が食べづわりで、今まで好きだったものが急に食べられなくなったり、逆に嫌いだったものが無性に食べたくなることがあります。
今までの3度の食事時間に関係なく、食べたいと思ったものを食べられる時間に少しずつとってください。
なお、食べづわりにおいては、血糖値が下がるときにつらくなる傾向がみられるため、血糖値が一番低くなる朝起きた時に、何か食べられるもの(クッキーやビスケットなど)を枕元に置いておくと、一日のリズムをつかみやすくなります。
そのほか、においに敏感になったり、頭痛やイライラを感じる方も多くいらっしゃいます。
つわりは、妊娠して間もなくあらわれる症状で、東洋医学では「悪阻(おそ)」と呼んでいます。悪阻の程度は個人差があり、自然に回復する人もいますが、強い場合は妊娠中ずっと悪阻に苦しみ、日常生活にも支障が出る場合があります。
また、つわりを東洋医学的に分類すると以下のようになりますが、人間の身体はそんなに単純に分類することはできません。あくまでも目安としてください。
妊娠によって経血が体外へ排出されなくなると、子宮から始まる“気”が盛んになり、その“気”が上昇しやすくなります。上昇した“気”によって胃が侵されることがあります。
本来、胃の“気”は、食べ物を腸まで運ぶ働きがあるため、下降しなければなりません。
そのため、平素から胃が虚弱の人が受胎すると、胃の“気”がさらに上昇しやすく、悪阻が出現しやすくなると言われています。
妊娠によって“血”が子宮に集中するため、肝(東洋医学の肝は、“血”を貯蔵すると言われています)の“血”が不足し、相対的に肝の“気”が旺盛になります。
平素から肝の“気”が旺盛な人(東洋医学の肝は、そのほか感情の調節もすると言われています。肝の“気”が多いと、イライラや怒りっぽいといった症状を起こすと言われています)が、妊娠によってストレスを受けると、肝の“気”が上昇し、悪阻が出現しやすくなると言われています。
平素から脾(東洋医学の脾は、消化吸収に関係し、“気”“血”“水”の生成の源と言われています)が弱いと、消化吸収がうまくできずに“気”“血”“水”ではなく、“痰”が生成されてしまいます。
妊娠によって経血が体外へ排出されなくなると、子宮から始まる“気”が盛んになり、“気”を伴って上昇し、悪阻が出現すると言われています。
流産に対する安全性を考えて、医師の許可を取ってください。
その後、鍼灸で“気”“血”“水”のバランスを整え、自律神経の乱れを整えていきます。
また、自宅でできるセルフケアもあるので、それらをお伝えします。
11月のお灸教室は、いつもと違い第二日曜日の11月10日(日)に行います。完全予約制のため、11月5日(火)までにご予約ください。