せんねん灸セルフケアサポーター・日本不妊カウンセリング学会会員
月経は、ホルモン調節機構と子宮内膜の周期的変化により発生し、正常な流出路を経て月経と認識されます。
これら各部位に障害が起こると、月経異常が発生するといわれています。
月経異常には、無月経、月経周期の異常、月経の持続日数の異常および量の異常、初経に関する異常、閉経に関する異常、月経随伴症状の異常などがあります。
この中で、注意を要する月経異常は、
このような場合は、一度婦人科などクリニック等で診断を受けてください。
鍼灸の適応症となる月経異常は
などがあげられます。
以下に、鍼灸の適応症となる月経異常をまとめました。
主に月経開始の5~10日ほど前から始まる「イライラ」、「頭痛」、「めまい」、「むくみ」、「乳房の張り」などの不快症状があります。
この本体についてはまだ明らかでない面が多いですが、女性ホルモン(プロゲステロン)の分泌増加、精神的因子、自律神経の乱れなどが原因として考えられています。
PMSは月経の重さとは関係なく、生理が軽い人でもPMSが重いという人もいれば、生理は重くてつらいけど、PMSは軽いという人もいます。
月経に際して、お腹が張る、痛い、や腰痛などがあらわれることを、月経痛と称します。
これらのなかには、異常に強い痛みや、つらくて立っていられないなど、仕事や学業など、日常生活に支障が出てしまう方もいます。これが月経困難症と呼ばれるものです。
原因としては、子宮発育不全症、子宮筋腫、子宮内膜症、子宮や卵管などの炎症、子宮後屈症、強度前屈症などがあげられます。
月経周期が39日以上の月経を、「揮発月経」といいます。
原因として、卵巣の働きが不十分で、ホルモンがうまく分泌されていないことが考えられます。
「揮発月経」では、無排卵周期になっている場合が多いと言われているため、この周期が長い状態続くようであれば、ホルモンバランスの状態や排卵の有無を調べることをおすすめします。
月経周期が24日以内の月経を、「頻発月経」といいます。
原因として、卵巣の働きが落ちている、ホルモン分泌の乱れが考えられます。
「頻発月経」では、黄体ホルモンの分泌が不足するため、排卵から月経開始が短くなり、子宮内膜が十分に成熟できません。そのため、不妊や流産がおこりやすくなると言われていますので、ホルモン分泌の状態を調べることをおすすめします。
性成熟期を迎えた女性で、月経がない状態を「無月経」といいます。
このうち、生まれてから満18歳を迎えても一度も月経のないものを「原発性無月経」と呼び、一度は月経は来たものの、それまであった月経が3ヵ月以上停止しているものを「続発性無月経」といいます。
月経異常には、月経周期の異常、経血量の異常、月経持続期間の異常、月経随伴症状の異常などがありますが、東洋医学では、特に月経周期の異常を主にしながら、他の異常を関連させて病態を把握します。
さらに、経血の量や色、性状の変化にも注意を払い、これら全体の症状、所見を総合分析することによって、病態に対処します。
月経周期の異常については、月経周期が異常に短縮するものを経早あるいは月経先期といい、月経周期が異常に長くなるものを経遅あるいは月経後期といいます。また月経周期が不定期なものを経乱といいます。
【経早、月経先期】
体内にこもる熱によりなることが多いですが、食事や疲労によっても起こります。
【経遅、月経後期】
寒さやストレスにより起こることが多いです。
【経乱】
熱や寒さ、ストレスなど色々な原因があげられます。
自律神経系、内分泌系の機能を調整し、諸症状を改善・予防します。
また、体内にこもる熱を冷ましたり、血の巡りを改善させたりします。寒さが原因の時は、身体の中心部を温めるようにします。
これらの症状は、自宅でできるセルフケアもあるので、それらをお伝えします。
11月のお灸教室は、いつもと違い第二日曜日の11月10日(日)に行います。完全予約制のため、11月5日(火)までにご予約ください。